夢を紡ぐ

メンテナンス後のスーツは、購入したてのスーツより美しい。

今も昔も同じような仕事をしてます。

今も昔も同じような仕事をしてます。

夢中になれる仕事があるのは幸せな事です。

今から20年ぐらい前の写真です。場所は日本グランプリの鈴鹿サーキット。

サスペンションのレーシングサービスをしていた時のもの。

カピロッシやビアッジがGP250クラスでチャンピオン争いをしていた時です。ビアッジは僕が扱っていた一番最先端のサスペンションを使用しており、この年チャンピオンになりました。

レーシングサービスの仕事は、サスペンションが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、ライダーとコミュニケーションを取りながらサポートすることです。僕は普段、国内のレースを担当してたのですが、年に1度の世界選手権は全てにおいて最高峰が集まるので、刺激と勉強の連続でした。

レースウイークの短い間、決勝に向けてそれぞれのチームが一丸となり優勝を目指す、その雰囲気は例えようのないぐらい良いものです。それぞれが最高のパフォーマンスを発揮して、1つの方向に皆で挑むのはすばらしい経験だったともおもいます。また日本人以外の方達との仕事もいい経験でした。

今でもその経験が僕のベースになっているとつくづく思う事があります。皆さんの中にも野球とか、スポーツでそんな経験をされた方がおられないでしょうか?

僕は今、よく考えると昔と同じような仕事に取り組んでいるんだと思っています。

洋服を通じてお客さんをサポートすると言うこと。

例えば、ビジネスの最前線で活躍される方はスーツは戦闘服のようなもの、袖を通した瞬間から戦うスイッチが入らないといけない。

着たときに、なんだこれは? など不愉快な気持ちにさせてはいけないし、むしろ緊張感が出る仕上げにしていないといけないと思う。

着たときに緊張感を持ってもらえる仕上げをする、それが僕の役割だと思う。

また女性の方が、パーティーやディナーの為の洋服を最高に美しい状態にして着てもらう、着ることが、見てもらうことが、楽しくなるような仕上げをする。その事に全力でサポートする。

昔と同じ様なことをしているんですね。夢中になって物事に取り組む事ができるのは、最高の幸せだと思っています。はたから見たら大変そうに見える事も、本人にはそれほど苦痛ではない、夢中になるとそんな力があると思います。

幸せな人生を送るには、仕事の中に夢中になれるものを見つける事だと思います。そんな仕事こそ、洋服もお客さんも喜ばせる事ができると思っています。

ABOUT THE AUTHOR

久田 良一
テーラーリングの技術をフィードバックして、スーツのメンテナンスの方法を樹立。
スーツを触診すれば、着た回数、状態まで理解することができる。
イタリアラグジュアリースーツを中心にしたメンテナンスを10年、扱ったスーツは3万着を超える。

夢はクリーニングの概念を超えた、re-creatorリ・クリエータの存在を日本に根付かせ、世界に広めること。

詳しくはこちら
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