夢を紡ぐ

メンテナンス後のスーツは、購入したてのスーツより美しい。

”洋服メンテナンス” の考え方から始めよう!

”洋服メンテナンス” の考え方から始めよう!

セミナーでパンツ製作をするようになって、ああでもない、こうでもないと いろんな考えが浮かんできます。
ここ数年、クリーニングの世界でも、”メンテナンス”という言葉が、使われるようになりました。

”本来メンテナンスとはどうあるべきなのか”、僕の経験を踏まえて、
車の例で述べてみたいと思います。(分かりやすく説明出来ればいいですが)

車の点検や故障、事故等は整備工場に持ち込まれ、そこで整備士によって修理されます。
(ちなみに車の部品はボルトなど小さい物を入れると、3万点にもなるそうです!)

修理や整備する場合には、整備マニュアルなる分厚い本があります。それに基づき整備士は仕事を進めます。
パーツの素材など特性が分かるからこそ適切な整備や修理ができます。

(もちろん、整備士は特別な技能を身に付けている人です。)

一方洋服は場合はどうでしょうか?

洋服に付いている絵表示の情報で分かるのは、表地と裏地の素材の種類と、洗い方(これはプロ用ではなく、一般の消費者用) です。
作り手側にある細かな情報は、基本的に開示されていません。

複雑な構造のスーツで考えても、パーツの総数は数十点ぐらいでしょうか?

今までのクリーニングは生地の種類だけで洗いを判断してきました。
だからこそ洗いや仕上げによる、さまざまな問題が出ているのだと思います。

洋服の場合も、本当のメンテナンスであれば、各パーツの素材や特性までも理解して進めなければならないし、そうでなければ出来ないはずです。
むしろ表面から見えない、副資材等の情報が大切と考えます。

今の現状は、こちらでそのパーツの種類や特性を調べないといけないのですが、この蓄積はとても重要だと考えています。
洋服のメンテナンスとは、車のメンテナンスのように考えるのが理想だと思っています。

その考えに基づくと
「本来メンテナンスは作る側の範疇であり、作る側が主導するべきものかもしれません」
作る側がメンテナンス工場を作ってもらえればいいのですが・・・しかし現状からすると、僕らメンテナンス側が立ち上がらないといけないですね!

更に僕の仕事は、「リ・クリエイト(再構築)」と言う言葉を使って、「メンテナンス」 とは線引きをしてます。

車で例えると、「メンテナンス」が一般的な車の整備業であるのに対して、「リ・クリエイト(再構築」は、さらに専門性が必要とするスーパーカーなど、職人レベルで作られた芸術性の高い車のメンテナンスをする “専門職” と捉えています。

だからこそ、通常のメンテナンスよりも考察と緻密さが必要となります。

現実、メンテナンスの概念でさえ、まだまだ定着していません。

やらなければならない事が山ほどありそうですし、道のりは長いですね!

少し理屈っぽくなってしまったでしょうかf(^_^;

ABOUT THE AUTHOR

久田 良一
テーラーリングの技術をフィードバックして、スーツのメンテナンスの方法を樹立。
スーツを触診すれば、着た回数、状態まで理解することができる。
イタリアラグジュアリースーツを中心にしたメンテナンスを10年、扱ったスーツは3万着を超える。

夢はクリーニングの概念を超えた、re-creatorリ・クリエータの存在を日本に根付かせ、世界に広めること。

詳しくはこちら
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